第3章の「今にして思う事」

仲の良さで上位半分の全員が隣のクラスで、下位半分の全員が同じクラスになった件、後年、数学に詳しい友人によると、ランダムであれば確率的に5億分の1だそうです。クラス分けは完全なランダムではなく、色んな事情が考慮されて決められるそうなので、おそらくそこで「同じクラブなのだから仲が良いだろう」と言う見誤った判断が下され、このような事態が起こったのだとは思いますが、いずれにせよあり得ないくらいの「完璧な負」が現実に起こった事に変わりはありません。

イジメに対して、中学の時も高校の時も、学校に相談する以外に方法が考えられませんでした。しかし学校に相談すれば逆に、それ以上の扱いにはなりません。たとえ犯罪にあたるような行為であっても、それが学校という敷地内で発生した物であれば、「教育」と言う大義名分のもと、処分は厳重注意だけで終わるのが現実です。

傷害や暴行でも、器物破損でも、窃盗でも、まさに治外法権状態なのです。学業の点数が悪ければ、落第や退学という厳しい処分があります。スカートの丈が短かったり、漫画や携帯でも持ち込んだり、ちょっと煙草を吸えば停学になったりもします。

でもそんな事よりも遥かに大切な「心の豊かさ」においては、それがどんなに汚れていても明確な処罰がありません。例えそれが、相手を学校に行けなくさせるという巨大な損害を与えたとしても。最近は学校をすっ飛ばして、警察に傷害や器物破損で被害届を出した人の事がニュースで報道されたりもしていましたが、その行動はあながち間違っていないと思います。

42度を越す高熱の中で英語の授業に出席した数日後、阪神大震災が起こりました。まだ熱は40度近くありました。僕の住まいは震度7のエリアでしたが、幸いマンションが倒壊する事もなく、無事に乗り切る事ができました。進級問題において、各科目の欠席が3分の1を越えると留年になってしまうため、学校そのものが休校になる中、出席日数のカウントはどうなるのかの心配がありました。世の中はそれどころじゃないでしょうから、少々不謹慎かもしれませんが、何度も学校に確認を取ったのを覚えています。

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